お寺の本堂や、お仏壇は
「阿弥陀さまのお浄土」をあらわします。
ご本尊を中心としたお飾りを
「お荘厳」と呼び、仏壇の花を替えたり、お仏飯をあげたり、お供えをしたりすることを「お給仕」といいます。
お荘厳の姿や、お給仕をとおして
私たちの心に「阿弥陀さまを敬う気持ち」や、「先立たれた方への感謝の気持ち」が育まれていきます。
忙しい日々、少しでも阿弥陀さまに心を向け、お仏壇の前で手を合わせる生活を送りたいものです。
お仏壇のこころ
お仏壇にはこんな意味があります。
お仏壇は「阿弥陀さまのお浄土」
美しいお荘厳をながめて、阿弥陀さまのお浄土を感じます。
お仏壇は「いのちを感じるところ」
いつも見守ってくださっている故人様に感謝し、自らの命にも向き合います。
お仏壇は「真理に合掌する場」
阿弥陀さまこそが最も尊い方であると、拝みながら生きていきます。
お仏壇は「自分と向き合う浄域」
自分中心の迷いの心に気づかされます。
お仏壇は「心の依りどころ」
阿弥陀さまは、私のいのちを受け止め、常に共にいてくださる仏さまです。
お荘厳 ―香・華・灯明―
ご本尊を中心としたお飾りを
「お荘厳」といいます。
「信は荘厳から」といわれているように、美しく荘厳されたお仏壇に対する時、自然に手が合わさります。お敬いの心をもって荘厳いたしましょう。
香(線香)・華(仏花)・灯明(ろうそく)の3つが基本のお飾りです。
香(線香)
・香りの良い線香を選びましょう。
・線香は立てずに、香炉の大きさに折って寝かせて使用します。
(本数は決まっていません)
華(仏花)
・花瓶(かひん)には、いきいきとした美しい花を生けましょう。
・トゲ花、毒花、造花を避けましょう。
・対(つい)の場合は、左右対称になるように生けます。
灯明(ろうそく)
・口で吹き消さないようにしましょう。
・朱(赤)ろうそくは、「報恩講」や「七回忌以降の法事」等に用います。(無ければ白ろうそくで結構です)
三具足(みつぐそく)
仏花・香炉・ろうそく立
3つの飾り方を「三具足」といいます。
五具足(ごぐそく)
仏花(一対)・香炉・ろうそく立(一対)
5つの飾り方を「五具足」といいます。
お仏壇の大きさに合わせて、仏具を置きましょう。
お給仕
仏壇の花を替えたり、お仏飯をあげたり、お供えをしたりすることを
「お給仕」といいます。
お仏飯(おぶっぱん)
お仏壇にお供えするご飯は、
毎朝炊きたての一番飯を盛るのが理想的です。
お供え(お)
餅、菓子、果物などを適宜お供えします。
いただきものがあったときは、まず阿弥陀如来にお供えして、お下がりとして頂戴するなど、日ごろからみ仏を中心とする生活をこころがけたいものです。
お仏壇の掃除
仏壇を掃除する際は、羽ぼうきでほこりをとり、柔らかい布で拭きましょう。
金箔のところは手を触れたり、拭いたりしないように気をつけます。
浄土真宗のご本尊
お仏壇の中心には
阿弥陀如来(南無阿弥陀仏)をご安置します。
浄土真宗のご本尊は、
「お名号」「ご絵像」「お木像」の3通りに分けることができます。
どれも「阿弥陀如来のお救いの姿」をあらわしたものです。
お名号(おみょうごう)
中心に「南無阿弥陀仏」(六字名号)
右に「帰命尽十方無碍光如来」(十字名号)
左に「南無不可思議光如来」(九字名号)をお掛けします。
ご絵像(ごえぞう)
中心に「阿弥陀如来」
右に宗祖「親鸞聖人」
左に本願寺8代目「蓮如上人」のご絵像をお掛けします。
お木像(おもくぞう)
お仏壇内部の寸法に合わせた木像をご安置します。
浄土真宗の阿弥陀如来像は、立ち姿の立像が特徴です。
※ ご本尊前はスッキリと!
「ご本尊」が隠れてしまっては意味がありません。「お位牌」や「過去帳」などは一段下げるなどして、重ならないようにしましょう。
※ それぞれを組み合わせた掛け方もあります。
※ ご本尊は、本山(西本願寺)よりお迎えするのが正式です。詳しくはお寺まで、お問い合わせください。